日本円の紙くず化へのカウントダウン 高市首相が狙う借金1342兆円を帳消しにする禁断の処方箋
日本円の紙くず化へのカウントダウン 高市首相の禁断の処方箋

日本経済の行方と高市首相の戦略

2026年5月、プレジデントオンラインで大きな反響を呼んだ記事のベスト3が発表されました。国内経済部門の第2位は、元モルガン銀行日本代表の藤巻健史氏による『日本円の紙くず化へのカウントダウンが始まった…高市首相が狙う「借金1342兆円を帳消しにする」禁断の処方箋』です。藤巻氏は、高市首相が財政健全化目標を変更したのはインフレを加速させるための布石であり、約1342兆円の借金を帳消しにする代わりに国民が苦しむ「インフレ税」の本格始動に備えるべきだと警鐘を鳴らしています。

所得税を支払う人は人口の半分以下

藤巻氏は2025年3月12日の参議院本会議での質問を基に、日本の所得税納税者の実態を明らかにしています。日本の総人口は約1億2350万人ですが、所得税の総合課税適用者は約5300万人で、人口の半分にも満たないのです。そのうち、税率5%の納税者が約2900万人(約55%)、税率10%が約1200万人(約23%)であり、税率10%以下の納税者が約4100万人(約78%)を占めます。つまり、国民の半分しか所得税を支払っておらず、そのうち約8割は低税率しか適用されていないのです。

一方、平均的なサラリーマンの税率である約33%の納税者は約90万人、それ以上の税率を支払う人は40万人にすぎません。全人口のうち、高税率の所得税を支払っているのはわずか130万人です。

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富裕層増税は気休めにすぎない

2026年度から課税最低額が178万円に引き上げられたため、所得税納税者はさらに減少します。藤巻氏は税率を1%引き上げた場合の税収増加額も試算しています。5%の税率を6%にすると約7600億円、10%を11%にすると約2300億円の増収が見込まれますが、40%を41%にすると約410億円、45%を46%にするとわずか約350億円しか増えません。富裕層の税率引き上げは非富裕層の溜飲を下げるだけで、国の税収増にはほとんど寄与しないのです。

もし所得税増税で財政赤字を解消したいなら、最低税率である5%を引き上げるしかありません。しかし、実際には課税最低額を引き上げる方向に動いており、増税とは逆行しています。これらの事実から、個人所得税の増税で財政赤字を解消するのはほぼ不可能であることがわかります。

消費税と社会保障の矛盾

藤巻氏はさらに、消費税をどれだけ引き上げれば借金返済が可能かという試算にも触れていますが、現実的な解決策にはならないと指摘。日本の社会保障負担は国際的に見ても低く、受益に見合った負担が求められるものの、政治的な制約が大きいと述べています。

インフレ税という禁断の処方箋

唯一の解決策として藤巻氏が挙げるのが「インフレ税」です。これは、政府が意図的にインフレを加速させ、実質的な債務を減少させる手法です。高市首相が財政健全化目標を変更したのは、このインフレ税を導入するための布石ではないかと藤巻氏は推測します。インフレが加速すれば、汗水たらして貯めた銀行預金の実質価値が目減りし、国民は大きな打撃を受けます。しかし、政府の巨額の借金は実質的に帳消しにできるのです。

資産防衛の重要性

藤巻氏は、最悪のシナリオに備えて資産防衛を行う必要があると強調しています。具体的には、現金預金だけでなく、実物資産や外貨資産への分散投資が有効だとアドバイスしています。日本円の価値が下がる前に、個人レベルでの対策が急務です。

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