「転職サービスのdodaで、休職歴の開示が必須化された」というユーザーの投稿をきっかけに、X(旧Twitter)でこの情報が広がっている。「休職しにくい社会になっていく」「人材会社によるモラルハザードだ」といった批判も見られるが、ITmedia NEWS編集部がdodaを提供するパーソルキャリアに確認したところ、そのような事実はないという。
発端となった投稿と広がり
発端となった投稿は「マイナビ転職」「リクナビNEXT」に続いて、dodaで転職エージェント利用時に休職歴開示が必須になったとするもの。5月9日に投稿され、5月下旬にかけてXで拡散した様子だ。
パーソルキャリアの公式回答
しかしパーソルキャリアによれば、「dodaのエージェントサービスにおいて、最近になって休職歴の開示が新たに必須化された事実はない」という。「最終的な記載の判断は転職希望者本人に委ねている。経歴を記載する場合においては、休職理由の開示についても、転職希望者本人に対して企業への開示可否を確認している。企業との認識齟齬防止のため、1カ月以上の休職については職務経歴書への記載を推奨する運用となっているが、新たに導入されたものではない」と説明している。
マイナビ転職とリクナビNEXTも否定
さらに、投稿に記載があったマイナビ転職とリクナビNEXTについても、サービス提供元のマイナビとIndeed Japanに詳細を聞いた。両社とも、記載があったサービスでは休職歴の開示を必須化しておらず、新たに必須化した事実もないという。
マイナビは「マイナビ転職および『マイナビ転職AGENT』のサービスにおいて、求職者に対して休職歴の開示を新たに必須化した事実はない。休職歴の開示を必須とするような運用も行っていない」と回答。Indeed Japanも「社内で確認したところ、リクナビNEXTなどの求人情報サービスにおいて、新たに求職者の休職歴の記載を必須化した事実はなかった。必須の運用も行っていない」と述べた。ただしIndeed Japanについては、休職期間があった場合、職務経歴書や履歴書にそれを明記するよう推奨はしているという。
背景にある休職と健康の議論
この誤情報が広がった背景には、休職や健康に関する社会の関心の高さがある。関連記事では、正社員の5人に1人が「五月病」を経験しているとの調査結果や、退職が認知機能に与える影響をAIで分析した研究などが紹介されている。働き方と健康の関係は重要なテーマであり、正確な情報に基づいた議論が求められる。



