高級腕時計の世界では、製造本数や販売地域、販売時期が厳しく限定された「レアな」モデルがしばしば登場します。本連載では、数多くの腕時計を鑑定してきたプロフェッショナルが厳選する、希少価値の高い腕時計を写真とともにご紹介します。
ロレックス OYSTER PERPETUAL DATE Ref.1500
今回は、現行モデルからヴィンテージモデルまで幅広い知識を持つロデオドライブ横浜関内店の中嶋研一さんに、ロレックス OYSTER PERPETUAL DATE Ref.1500(価格:75万8,000円)を紹介していただきます。レア度は星3つ(流通しているが、なかなか出会えない)です。※価格は取材時の店頭小売価格であり、コンディションなどにより変動します。
どんな腕時計?
ロレックスの3大発明である「防水」「自動巻き」「瞬時に切り替わるカレンダー機構」を備えたモデルの中でも、最もシンプルなデザインで知られる「オイスターパーペチュアルデイト」。その歴史は1950年代後半にまで遡り、ロレックスと聞いて多くの人が思い浮かべるクラシックなスタイルを体現する1本です。
写真の個体は1973年製のRef.1500で、当時の姿をそのまま残すオリジナルコンディションを保っています。文字盤の6時位置に刻まれた「σ T SWISS T σ」のσマークは、文字盤にゴールドが使用されている証であり、この刻印は1970年代のロレックスによく見られる特徴です。また、当時のマチ型プレートを折り曲げて作られたブレスレットなど、現行モデルにはない独自の魅力が詰まっています。
スタッフに聞いた、この腕時計がレアな理由
ロレックスの店頭在庫が約50本ある当店でも、Ref.1500は現在この1本だけです。年間の取り扱い数は5~10本程度ですが、探している方も多く、入荷するとすぐに売れてしまうため、タイミングが合わなければ入手が難しいモデルです。
一方で、ロレックスに興味を持っても現行のデイトジャストが150万円~200万円という価格帯に手が出せないという方も多い中、ヴィンテージなら70万円台からでも見つけられる可能性があります。最新モデルに比べてメンテナンスなどの手間はかかりますが、その分時計と向き合う時間が増え、愛着が湧きやすくなります。当店ではヴィンテージモデルをあえて磨かずに販売しており、経年変化による風合いや使い込まれた味わいは、現行モデルにはない独特の魅力です。最新モデルももちろん素晴らしいですが、ロレックス入門の1本としてヴィンテージを検討してみるのも面白い選択肢です。
監修者プロフィール
中嶋研一(なかじま けんいち)
ロデオドライブ横浜関内店 アドバイザー。約20年にわたり数多くの名機に触れてきた時計専門のスペシャリスト。現行モデルのトレンドから奥深いヴィンテージの世界まで幅広い知識を持ち、プロの視点からユーザー一人ひとりのライフスタイルに寄り添った誠実な提案で定評がある。
安藤康之(あんどう やすゆき)
フリーライター/フォトグラファー。編集プロダクション、出版社勤務を経て2018年よりフリーランスとして活動。クルマやバイク、競馬、グルメなど幅広いジャンルを手掛ける。



