Amazon、映像制作の新ファンド「GenAI Creators' Fund」設立。初回3作品をPrime Videoで配信へ
Amazon、GenAI Creators' Fund設立、初回3作品を配信

Amazonは5月27日(現地時間)、傘下のAmazon MGM StudiosとAmazon Web Services(AWS)で新たなファンド「GenAI Creators' Fund」を設立すると発表した。映像クリエイターにプロ向けのAIツールと資金を提供することを目的とした共同イニシアチブで、実績のある映像監督やデジタルクリエイター、テクノロジースタートアップが一体となり、高品質な映像エンターテインメントを制作する場を提供する。

Project Naraを基盤としたAIプラットフォーム

このファンドは、Amazon MGM StudiosがAWS上に構築した映像制作向けのAIプラットフォーム「Project Nara」を基盤としている。「Maya」「Blender」「Nuke」「Unreal Engine」「Adobe Suite」などのプロ向けツールとAI制作エージェントを統合したエンドツーエンドの協業ワークスペースで、動画生成、編集、フィードバック、進行管理をリアルタイムで行える。複数のAIモデルをタスクごとに最適なものへ振り分けるモデル非依存アーキテクチャを採用し、キャラクターの一貫性や映像間の連続性など、単一モデルでは対応が難しい映像制作特有の課題に対処するという。Amazon MGM Studiosは独自の方針として「創造性の主役はあくまで人間であり、AIはそれを支援する」という考え方を強調した。

初回の3作品を発表

このファンドで最初に制作が決定したコンテンツとして、アニメーションシリーズ3作品が発表された。BuzzFeed Studiosが手掛ける「Cupcake & Friends」、YouTubeで最も多くのフォロワーを持つキッズクリエイターのDianaが主人公の、pocket.watchのアルビー・ヘクト氏が制作する「Love, Diana Music Hunters」、エミー賞受賞者、ホルヘ・R・グティエレス氏が制作する「Punky Duck」の3本だ。いずれもPrime Videoで配信予定だが、具体的な公開時期はまだ公表されていない。

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関連するAmazonの動き

Amazonは近年、映像分野でAIを活用した取り組みを加速している。生成AIベースの「Alexa+」を全米で正式ローンチし、非プライム会員でもAlexa.comから利用可能にした。また、Prime Videoの一部の映画とシリーズでAIによる吹き替え機能のテスト提供を開始し、まずは米国で英語とラテンアメリカスペイン語で利用可能になる。さらに、Prime Videoの新機能「X-Ray Recaps」のベータ版を米国で提供開始し、AWSのBedrockのAI活用で映画やドラマの概要まとめを表示する。昨年5月には映画製作会社MGMの買収を完了し、買収総額は84億5000万ドルに上る。MGMは「007」シリーズや「ロッキー」シリーズなどで知られる。

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