OpenAIが企業向けAI導入支援を本格展開「Deployment Company」設立
OpenAIが企業向けAI導入支援会社を設立

OpenAIは5月11日(現地時間)、組織が日常業務でAIを最大限に活用できるよう支援する新会社「OpenAI Deployment Company」を設立したと発表した。また、AIコンサルティング企業Tomoroを買収し、新会社の規模を短期間で拡大することも明らかにした。この買収により、約150人の最先端のAI導入に特化したFDE(Forward Deployed Engineer)と呼ばれるAI導入スペシャリストが新会社に参画する。

新会社の事業内容とFDEの役割

OpenAIの独立した事業部門として設立された新会社の主な事業内容は、FDEを顧客企業に派遣し、ビジネスリーダーや現場チームと直接連携してAIが最大の効果を生む領域を特定することとしている。そこから、AI前提の業務フローやシステムへの移行を行い、OpenAIのモデルを顧客独自のデータやツールと接続することで、実際のビジネス環境で安全かつ確実に機能するシステムを開発、実装する。

FDEは、顧客企業の現場に深く入り込み、AI導入の課題を解決する専門家である。彼らはOpenAIの技術を企業のニーズに合わせてカスタマイズし、導入後の効果を最大化する役割を担う。

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資金調達とパートナーシップ

OpenAIは、新組織を自社が過半数の株式を保有する独立事業体として運営し、事業拡大に向けて40億ドル超の資金コミットメントを確保したことも明らかにした。この取り組みは米投資ファンドのTPGが主導し、Bain Capitalのほか、ソフトバンクグループ、Goldman Sachsなどの企業や投資機関が創設パートナーとして参画する。さらに、McKinsey & Companyなどの大手コンサルティング企業も戦略パートナーとして協力する。

これらの資金は、新会社の事業拡大やAI導入支援サービスの強化に充てられる見込みだ。

競合との競争激化

こうしたエンタープライズ向けのAI導入支援を巡っては、OpenAIと競合する米Anthropicも5月4日に新たなAIサービス企業を設立したと発表している。AnthropicはBlackstoneやGoldman Sachsなどと共同で約15億ドルの資金を投じ、社内リソースが不足しがちな地域の銀行や中規模メーカーといった中小企業向けに、自社のAI「Claude」の導入支援を拡大する計画を示しており、生成AIを企業の実業務へ組み込む支援サービスの競争が激しくなっている。

Anthropicは、Blackstoneなどの資産運用大手と共同でエンタープライズ向けAIサービス企業を設立した。新会社は主に中小企業のClaude導入を支援し、既存のパートナー網を補完する役割を担う。同様にOpenAIも投資会社と組み、AI実装を担う新会社の設立に向けて動いていると報じられた。

OpenAIの資金調達と企業価値

OpenAIは、総額1220億ドルの資金調達を完了し、企業価値は8520億ドルに達した。AmazonやNVIDIA、ソフトバンクグループが主導し、初の個人投資家枠も設けられた。調達資金は計算資源の確保やインフラ構築に充てられる。最終的には「AIスーパーアプリ」を開発し、世界的な経済インパクトの創出を目指す。

OpenAIは、企業価値7300億ドルの評価に基づき、総額1100億ドルの資金調達を発表した。Amazon、NVIDIA、ソフトバンクグループが参加。Amazonとは戦略的提携を結び、AWS上で記憶を保持するAIエージェント基盤「Stateful Runtime」を共同構築する。Amazon独自チップの活用も進め、約5GWに及ぶ計算資源を確保する計画だ。

経営陣の強化

OpenAIは、新CFO(最高財務責任者)にSquareのCFOやNextdoorのCEOを務めたサラ・フライアー氏を、新CPO(最高製品責任者)にTwitter(現X)やInstagramの製品担当部門を務めたケビン・ウェイル氏を迎えたと発表した。この人事は、企業向け事業の拡大と製品戦略の強化を目的としている。

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