米空軍は2日、カリフォルニア州パームデールのノースロップ・グラマン社施設で、最新鋭のステルス爆撃機「B-21レイダー」を初めて公開しました。この機体は、人工知能(AI)を搭載した次世代戦略爆撃機であり、核兵器の搭載が可能な設計となっています。
B-21レイダーの特徴
B-21は、1980年代から運用されているB-2スピリットの後継機として開発されました。全長約17メートル、全幅約42メートルで、B-2よりもやや小型ですが、より高度なステルス性能とネットワーク戦闘能力を備えています。最大の特徴は、AIによる自律的な作戦遂行能力です。パイロットの負担を軽減しつつ、敵の防空網を突破するための最適な飛行経路をリアルタイムで計算できます。
核抑止力の強化
米空軍は、B-21が核抑止力の重要な柱になると位置づけています。機体は核兵器と通常兵器の両方を搭載可能で、長距離精密攻撃が可能です。公開式典で、ロイド・オースティン国防長官は「B-21は米国と同盟国を守るための抑止力として、今後数十年にわたって重要な役割を果たす」と述べました。
調達計画
米空軍は少なくとも100機のB-21を調達する計画で、1機あたりのコストは約7億ドル(約1000億円)と見積もられています。初飛行は2023年中を予定しており、2020年代半ばには実戦配備される見通しです。機体はノースロップ・グラマン社が製造し、カリフォルニア州の工場で組み立てられました。
技術的な革新
B-21は、オープンアーキテクチャ設計を採用しており、将来の技術進歩に容易に対応できるようになっています。また、クラウドベースのデータリンクを活用し、他の航空機や地上部隊との情報共有が強化されています。これにより、ネットワーク中心の戦闘において優位性を発揮します。
国際的な反応
今回の公開は、中国やロシアなどライバル国に対する米国の軍事的優位性を示す意図があるとみられます。専門家は、B-21の能力が特にアジア太平洋地域での戦力バランスに影響を与えると指摘しています。一方、軍縮団体からは、新たな核戦力の開発は軍拡競争を促進するとして批判の声も上がっています。
B-21の名称は、第二次世界大戦中に日本本土を爆撃した「ドーリットル空襲」にちなんで名付けられました。この命名は、米空軍の歴史的な作戦能力を継承する意味が込められています。



