ワシントン(CNN)ドナルド・トランプ米大統領は1日、カナダとメキシコからの輸入品に25%の関税を課す大統領令に署名した。中国からの輸入品には10%の追加関税を課す。3つの国は即座に報復措置を発表し、貿易戦争の激化が懸念される。
関税の詳細と影響
トランプ大統領は、不法移民やフェンタニルなどの薬物の流入を防ぐため、国家非常事態を宣言。これにより、カナダとメキシコからの全輸入品に25%の関税を課す。カナダからのエネルギー資源には10%の低い関税率が適用される。中国からの輸入品には、既存の関税に加えて10%の追加関税が課される。
ホワイトハウス高官によると、これらの関税は即時発効し、少なくとも数カ月間は継続される見通し。関税は、相手国が不法移民や薬物の流入を阻止するための措置を取るまで解除されないとしている。
各国の反応と報復措置
カナダのジャスティン・トルドー首相は、米国からの輸入品に25%の報復関税を課すと発表。対象は1550億カナダドル相当の米国製品で、即座に300億カナダドル分、21日後に残りの1250億カナダドル分に課税する。トルドー首相は「カナダは弱腰ではない」と述べ、カナダ国民に米国製品のボイコットを呼びかけた。
メキシコのクラウディア・シェインバウム大統領も、報復関税を発表。詳細は明らかにされていないが、米国製品への関税引き上げや非関税障壁の導入が検討されている。シェインバウム大統領は、メキシコ経済への打撃を最小限に抑えるため、交渉の余地を残している。
中国商務省は、米国の関税措置に強く反対し、必要な対抗措置を取ると声明。中国は、世界貿易機関(WTO)に提訴する可能性も示唆している。中国の関税措置は、米国産農産物や自動車などが標的になるとみられる。
経済への影響と今後の見通し
エコノミストは、今回の関税措置が米国経済に悪影響を及ぼすと警告。関税は消費者物価の上昇やサプライチェーンの混乱を招き、米国の製造業や小売業に打撃を与える可能性がある。また、カナダとメキシコは米国の主要な貿易相手国であり、3カ国間の貿易額は年間約1.6兆ドルに上る。
トランプ大統領は、関税が米国の雇用創出と国内製造業の復活につながると主張。しかし、多くの専門家は、関税が逆効果になる可能性が高いと指摘する。今後の展開は、各国の交渉次第であり、貿易戦争の長期化が懸念される。



